研究者総覧

宮澤 太聡
文学部
教授
Last Updated :2024/05/14

研究者基本情報

基本情報

氏名

  • 氏名

    宮澤 太聡
  • 氏名(カナ)

    (ミヤザワ タカアキ)

連絡先等

  • eメール

    t-miyazawalets.chukyo-u.ac.jp

所属

所属(マスタ)

  • 文学部, 教授
  • 言語表現学科, 教授
  • 文学研究科, 教授
  • 人文社会科学研究科, 教授

学歴等

学位

  • 修士, 教育学, 2005年03月, 東京学芸大学
  • 博士, 日本語教育学, 2014年07月, 早稲田大学

その他基本情報

委員歴

  • 2021年08月, 2022年03月, 日本語学会, 大会実行委員

研究活動情報

研究分野等

研究分野

  • 日本語教育学
  • コミュニケーション論
  • 文章・談話論, 言語によるコミュニケーションの実態を解明する, 言語による複雑な情報の伝達における話題のまとまりの表現と理解

研究キーワード

  • 提題表現
  • 接続表現
  • 文末叙述表現
  • 文段・話段

著書・発表論文等

論文

  • 論文
    日本語の文章・談話と語用論 ―文章・談話論と演繹的文脈論の「文脈」と「単位」の照合―
    宮澤 太聡
    日本語学, 明治書院, 日本語学, 41, 3, 54, 64, 2022年, 査読無, 有り, 単著(単編著)
  • 論文
    語構成からみた接続助詞ノデの用法の広がり ―「名大会話コーパス」を対象として―
    宮澤 太聡
    学芸国語国文学, 東京学芸大学国語国文学会, 54, 79, 92, 2023年, 査読有, 単著(単編著)
  • 書評
    石黒圭編(2020)『ビジネス文書の応用言語学的研究-クラウドソーシングを用いたビジネス日本語の多角的分析』ひつじ書房
    宮澤太聡
    計量言語学, 33, 1, 22, 26, 2021年, 査読有, 単著(単編著)
  • 論文
    第5章 講義理解の要約力における「情報伝達単位」の表現
    宮澤太聡
    『講義理解における要約力に関する研究』(2018-2020年度科学研究費補助金研究成果報告書 基盤研究(C)研究代表者: 佐久間まゆみ) , 155, 183, 2020年, 査読無, 単著(単編著)
  • 書評
    文章を科学する
    宮澤太聡・アサダーユット チューシー
    早稲田日本語教育研究, 早稲田大学日本語教育研究科, 25, 89, 93, 2018年, 査読有, 共著(共編著), 李在鎬編『文章を科学する』を、文章・談話論の立場から書評を行った。本書は、質的・量的アプローチの中でも、特に量的アプローチのためのツールの利用方法について、実例を交えて開設しており、入門書的な役割を果たしている。ただし、「解釈」が必要な質的アプローチの方法については、ほとんど触れられておらず、現在のコンピュータによる日本語の文章分析の限界を示す結果となっている。チュラー―ロンコーン大学文学部のアサダーユット・チューシー氏との共著。議論をしながら作成したため、分担箇所を指摘することは不可能。
  • 論文
    JCK作文コーパスにおけるノダの統括機能による文脈展開の特徴
    宮澤太聡
    中京大学文学会論叢, 4, 228, 246, 2018年, 査読有, 単著(単編著), 日本人20名の作文3編の段落構造とノダの出現傾向について論じた。新書の分析では、小見出しや章の終わりにノダを伴い結論を述べる傾向があったが、今回の作文では、結論へのつなぎとしてノダが用いられることが多いことを明らかにした。
  • 論文
    6.講義Gと講義Hの理解データのクラスタリング
    宮澤太聡
    早稲田大学特定課題(A)研究成果報告書:研究代表者佐久間まゆみ, 97, 117, 2015年, 査読無, 単著(単編著), 講義の談話G,Hにおいて、日本人大学生23名と学部留学生25名の理解データ3種(要約文、ノート、インタビュー)が、どのような理解の類型を形成しているのかをクラスター分析によって明らかにすることを目的とした。その結果、日本人大学生と学部留学生の理解データの相違について、大まかな目安を立てることが可能であることを指摘した。
  • 論文
    5.3種の講義A,G,Hの「情報伝達単位(CU)」
    宮澤太聡
    早稲田大学特定課題(A)研究成果報告書:研究代表者佐久間まゆみ, 70, 96, 2014年, 査読無, 単著(単編著), 講義3編とPPT1編を16類30種の情報伝達単位(CU)に分類し、講義の談話がどのようなCUで構成されているかを明らかにした。また、受講者の理解データ3種(要約文、ノート、インタビュー)にどのCUが残存しているのかという分析結果を集計し、残存しやすいCUと残存しにくいCUがあることを明らかにした。科研報告書の内容を増補・改訂したもの。
  • 論文
    統括機能から見た文末叙述表現「のダ」・「んダ」の異同
    宮澤太聡
    大阪観光大学紀要, 14, 15, 24, 2014年, 査読無, 単著(単編著), 多様に「意味のまとまり」の成立に関わるノダ を、同じく言語形態的指標である接続表現との共起関係から分析した。これまで違いがないと言われてきた書き言葉的な「のダ」と話し言葉的な「んダ」 について、文脈展開の観点から異同を論じた。
  • 論文
    講義の談話の「話段」におけるノダの統括機能と展開的構造
    宮澤太聡
    日本文体論学会文体論研究, 57, 37, 51, 2011年, 査読有, 単著(単編著), 講義の談話4編に現れるノダを分析対象として、ノダが「段」の開始に現れる率が高いことを明らかにした。ある話題の開始のための「前提」としてノダを用いることは、新書の文章で見られたが、講義の談話では、その使用比率が高く、その場合、「~んですね。」という終助詞「ね」と共起することが明らかになった。また、「原因:理由」で用いられることが少ないことも明らかになった。
  • 論文
    ノダを中心とした文末表現の「文段」統括機能
    宮澤太聡
    韓国日本日文学会日語日文研究, 76, 1, 3, 18, 2011年, 査読有, 単著(単編著), 新書の文章を分析資料として、ノダが単に先行文とのつながりを表しているだけでなく、「段」(佐久間1987等)の成立に関わる重要な言語形態的な指標であることを指摘した。ノダに「統括機能」を認め、「統括の方向」、「統括の強弱」から、新たに分類し直すことにより、いわゆる「強調」のノダが、「段」、「文章」レベルで、機能していることが明らかになった。
  • 論文
    文の連接関係の指標としてのノダの用法
    宮澤太聡
    早稲田大学日本語学会早稲田日本語研究, 17, 23, 34, 2007年, 査読有, 単著(単編著), 中学校国語教科書に現れる文末表現ノダすべてを資料とし、ノダと接続表現がどのように関連しているのかを、クロス集計により、明らかにした。文と文との「連接関係」(市川1978)の概念を用い、省略された接続表現については、想定を行った。論理的な文章では、同列型の接続表現との共起がもっとも多く、逆に、転換型の接続表現との共起はほとんど見られないことを明らかにした。
  • 論文
    11.3 要約文AYにおける情報伝達単位(CU)の残存傾向
    佐久間まゆみ、宮澤太聡
    平成16~18年度科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書:研究代表者西條美紀, 142, 147, 2007年, 査読無, 共著(共編著), 情報伝達単位(CU)によって、講義2編を分析した。話題を取り上げる表現は、「~は」だけではなく、「~というのは」など、複雑な形式を用いており、それぞれの形式によって、話題が質的に異なる傾向があることを指摘した。また、談話特有の「フィラー」は、情報内容を持たないが、談話の展開には、大きく寄与していることが明らかになった。 この報告は、共著者との議論の結果であるため、分担箇所を指摘することは不可能である。
  • 論文
    講義の談話における情報伝達単位(CU)の分類方法
    佐久間まゆみ、宮澤太聡
    平成16~18年度科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書:研究代表者西條美紀, 132, 141, 2007年, 査読無, 共著(共編著), 大学の講義を分析資料として情報伝達単位(CU)を認定した。CUとは、情報内容と伝達方法との両側面で構成された単位であり、この分類を用いることで、文章・談話といった媒体が異なったとしても、両者を同一の単位で比較することが可能となる。 CUの分類は、科研プロジェクトメンバーとの議論の中でととのえられてきたものであるため、分担箇所を指摘することは不可能である。
  • 論文
    文章の結束性に関与しないノダについて
    宮澤太聡
    東京学芸大学国語国文学会学芸国語国文, 37, 15, 24, 2005年, 査読有, 単著(単編著), 中学校国語教科書を資料とし、先行文との関連(結束性)がほとんど感じられないにもかかわらず、文末表現ノダが使用されていることを取り上げ、その使用実態について、考察した。先行文との結束性を積極的に示すことのないノダであっても、ノダによって「強調」することで、段落や文章全体への影響があることを明らかにし、誤用と正用との境界の判断基準を提出した。
  • 論文
    明治初期読売新聞の国語学的研究 ―断定の助動詞についてー
    北澤尚、宮澤太聡
    東京学芸大学紀要第2部門人文科学, 55, 15, 37, 2004年, 査読無, 共著(共編著), 言文一致が進む中で、口語の代表的な断定の助動詞「です」が、読売新聞の中で、どのように出現し、使用が拡大していったかを、毎年2カ月ずつ、全数調査を行うことで明らかにした。 主に、用例の採集の共同作業を担当した。

書籍等出版物

  • 現場に役立つ日本語教育研究3 わかりやすく書ける作文シラバス
    山内博之、石黒圭、庵功雄、宮澤太聡、ほか
    著書, 単著, くろしお出版, 2017年, 978-4-87424-752-5, 第12章説得力のある段落構成の組み立て方(pp.195~220)担当。山内博之、石黒圭、庵功雄、宮澤太聡、ほか。日本人20名の作文3編と留学生40名(中国人20名、韓国人20名)の作文における段落構成について、分析し、全体の傾向を示したうえで、日本人の作文に見られる問題点が、留学生にも顕著に見られることを明らかにした。特に、中国人は段落を区切りすぎ、韓国人はあまり区切らない傾向があることを数量的に指摘し、シラバス案を提示した。

講演・口頭発表等

  • 論理的な文章・談話におけるノダの機能について
    宮澤太聡
    中部日本・日本語学研究会(第85回), 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), オンライン開催, 文末叙述表現ノダが、文字と音声とでどのような機能を有しているのかを実際の論理的な文章・談話を用いて分析した。その結果、文字と音声とで、ノダの機能の種類については差がみられなかったが、その出現傾向には偏りがみられることを明らかにした。また、日本人大学生の作文と留学生の作文とを用いて、ノダの使用傾向が変化してきたことを指摘した。
  • 説得力のある段落の組み立て方
    庵 功雄,石黒圭,岩崎拓也,田中啓行,布施悠子,宮澤太聡
    シンポジウム「新たな作文研究のアプローチ ―わかりやすく書ける作文シラバス構築を目指して―」, 2018年, 共同, 査読無, 国内会議, シンポジウム・ワークショップパネル(指名), 国立国語研究所, 作文の作成過程を「構成」と「構造」に大別し、それぞれの段階で生じる問題点について、具体例を挙げながら説明した。とくに韓国人留学生の文章作成過程において、まとまりを付ける表現の欠如が目立つことを指摘した。
  • 授業評価アンケート分析から判る学生の授業満足度傾向
    加藤素明,宮澤太聡
    関西地区FD連絡協議会, 2016年, 共同, 査読無, 国内会議, ポスター発表, 大阪大学, 本学で学期末に行われている12項目の5段階方式の授業評価アンケートを項目別に分析し、クロス集計し、Χ二乗検定を行うことで、それぞれ独立しているはずの項目に相関関係があることを明らかにした。分析結果から、因果関係を述べることはできないが、シラバスをよく読んだり、授業の出席率が高い学生よりも、授業外の学習時間が多い学生が、授業の参加に対しても高評価であるという結果が得られた。反転授業やアクティブ・ラーニングの重要性が示唆される結果となった。
  • 大学学部留学生による講義理解の課題と方略
    佐久間まゆみ,宮澤太聡,青木優子,田中啓行,鈴木香子
    早稲田大学日本語教育学会, 2015年, 共同, 査読有, 国内会議, シンポジウム・ワークショップパネル(公募), 早稲田大学, 2種の講義データを用いて、日本語母語話者と日本語学習者の学生が産出した3種の理解データ(受講ノート、要約文、受講後インタビュー)を分析し、講義の理解の実態とその困難点を明らかにし、それぞれの理解データから見える講義理解の方略を提案した。宮澤は、講義の原話と3種の理解データに共通する言語単位である情報伝達単位(CU)を用いて、その出現傾向を概観し、それぞれの言語データの特徴を明らかにした。
  • FD研修会による教育実践の分かち合い「私の授業・指導のポイント」
    加藤素明,伊藤啓一,宮澤太聡
    関西地区FD連絡協議会, 2014年, 共同, 査読無, 国内会議, ポスター発表, 大阪大学, 「私の授業・指導のポイント」という題目で1か月に1度行われたFD研修会の発表成果をまとめた。FD研修会をよりよい授業づくりのためのPDCAサイクルに取り込んだことにより、授業づくりのポイントが3段階にまとめられることが可視化された。本学は、基礎的な①授業を受ける姿勢づくりに重点を置くべきで、教員の牽引力が必要であるという結論が提示された。
  • 講義の談話と新書の文章における「前置き」のノダによる文脈展開方法
    宮澤太聡
    日本文体論学会, 2014年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 同志社大学, 講義の談話と新書の文章における文末・節末叙述表現ノダの「前置き」の機能に文脈展開上の異同があることを明らかにした。具体的には、講義の談話には、「前置き」のノダが話題の開始に頻出すること、また、主題の名詞の直後に「~なんですが」のかたちで現れることが多いことを指摘し、直後に係助詞による主題の捉え直しが必須であることから、「~なんですが」は提題表現ではなく、提題表現の「前置き」であると結論した。
  • 講義の談話の単位と展開
    石黒圭,佐久間まゆみ,渡辺文生,宮田公治,宮澤太聡
    日本語学会, 2012年, 共同, 査読有, 国内会議, シンポジウム・ワークショップパネル(公募), 静岡大学, 講義の談話2編を用いて、その談話展開に関わる言語形態的指標について、「情報伝達単位(CU)」を用いて分析する。CUを用いることで、講義の談話展開を受講者がどのように捉えているのかという「理解」の側面が明らかになると考えられる。
  • 論理的な文脈を支える連文型について
    宮澤太聡
    日本語教育国際研究大会, 2012年, 単独, 査読有, 国際会議, 口頭発表(一般), 名古屋大学, 日本語学習者が日本語でまとまった情報を伝えるためには、文の成立に関わる「文型」の学習だけでは不十分で、文と文との連接(つながり)と統括(まとまり)を意識した「連文型」の学習が必要である。本研究では、学習者の論説文のつながりとまとまりの悪さを、接続表現と叙述表現という言語形態的な指標を中心とした分析から明らかにした。そして、入門的な新書を分析することにより、あるまとまった情報を述べるために用いられる接続表現と叙述表現の組み合わせの典型(連文型)のいくつかを明らかにした。
  • 新書の文章における文末叙述表現と接続表現の共起関係
    宮澤太聡
    韓国日本学会, 2012年, 単独, 査読有, 国際会議, 口頭発表(一般), 韓国・同徳女子大学校, 本発表では、文末叙述表現(ノダ・ワケダ)と接続表現の二つの言語形態的指標の共起関係から、文章のまとまり(統括)を中心に新書の文章の文脈の展開を分析した。その結果ノダは、転換型の接続表現と疑問形「それでは、~のか。」のかたちで共起し、新たな話題を開始する。一方、ワケダは、逆接型の接続表現と否定形「しかし、~わけではない。」のかたちで共起し、ある話題に注釈的な情報を挿入するという文脈展開方法の特徴があることを明らかにした。
  • 文章と談話におけるノダの文脈展開方法の異同
    宮澤太聡
    日本語学会, 2011年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 高知大学, 新書の文章も、講義の談話も、複雑な情報を効率よく、誤解なく伝達することが目的の、広義の「説明文」であると言える。それぞれ言語形態的指標によって話題のまとまりが保証されているが、特に、文末表現ノダに着目すると、話題のまとまりに対する寄与のし方が異なる。講義の談話では、話題の開始に前提を述べるためにノダが使用され、新書の文章では、話題の終了に結論を述べるためにノダが使用されるという傾向を明らかにした。
  • 新書の文章における文末表現の統括機能―ノダを中心に―
    宮澤太聡
    韓国日語日文学会, 2010年, 単独, 査読有, 国際会議, 口頭発表(一般), 韓国・慶熙大学校, 新書の文章は、複雑な内容を効率よく、誤解なく伝達することが目的の文章である。また、日本語学習者、特に留学生にとっては、専門書へのステップとして価値のある文章だと考えられる。新書も、ノダによって、話題がまとめられることがある。その際、「つまり、~のだ。」「だから、~のだ。」といった、それぞれ、連接関係は異なるが、結論として重要な情報を述べることで「段」の終了させるためにノダが使用されることを指摘した。
  • 講義の「話段」におけるノダの機能と表現特性
    宮澤太聡
    日本文体論学会, 2010年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 聖徳大学, 講義は、複雑な情報を効率よく、誤解なく伝達することが目的の談話である。そこには大小様々な話題のまとまり「段」があり、その段の展開に文末表現ノダが機能していることを明らかにした。特に、話題の開始時に、その前提を「んですね」で導入していくことを指摘した。また、ノダが一定の箇所に集中して使用される事象を取り上げ、それぞれのノダが異なった機能を果たしているため、押し付けがましさが感じられないことを指摘した。
  • 中国人日本語学習者の意見文の文章構造の実態
    宮澤太聡
    早稲田大学日本語教育学会, 2009年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 早稲田大学, 勤務する日本語学校で作文指導を行った際、学習者の文章表現に、「つながり」と「まとまり」を意識して書かれていないという共通の問題があることが分かった。これには、情報の配列といった日本語を超えた問題と、まとまりを表す言語形態的指標の誤用・非用によるものがあることを分析し、読みやすい、理解しやすい文章を書くためには、「まとまり」を明確にする言語形態的指標(接続表現、指示表現、文末表現等)が必要だと指摘した。
  • 結束性からみたノダと接続表現との関係について
    宮澤太聡
    早稲田大学日本語学会, 2006年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 早稲田大学, 文末表現ノダは、文のつながり(連接)に関与することが指摘されているが、他の文の連接に関与する言語形態的指標である「接続表現」との共起関係はどのようになっているのかを、中学校国語教科書を資料として全数調査によって、傾向を明らかにした。先行研究が指摘しるとおり、「つまり。~のだ。」といった共起が多いが、さまざまな接続表現と共起することも同時に明らかになった。
  • ダとノダとナノダの関係について
    宮澤太聡
    学芸国語国文学会, 2005年, 単独, 査読有, 国内会議, 口頭発表(一般), 東京学芸大学, 文末表現ノダが名詞述語に付される場合と、動詞述語に付される場合とでは、その機能が異なる場合があることを明らかにした。例えば、断定の助動詞「だ」は、推量を表す場合に用いられる。発話者の確信によって「あの人が犯人だ!」と言えるが、「あの人がやった!」とは言えない。動詞文のノダは、ノダを「ノ」+「ダ」として用いる場合があることを明らかにした。

その他研究情報

外部資金

  • 日本学術振興会
    科学研究費
    公的研究費, 代表, 基盤研究(C), 講義の談話の理解におけるパラフレーズの研究, 2021, 2021, 2023
  • 日本学術振興会
    科学研究費
    公的研究費, 基金, 分担, 基盤研究(C), 講義理解における要約力に関する研究, 2018, 2016, 2019, 16K02825, 本研究の初年度に、2種の人文学系講義G・Hについて、大学学部の受講者がどのような内容のまとまりとして講義の談話構造を理解するのかを解明するために、「話段調査」を実施した。受講者が講義録画を視聴して、オンラインで話題を区分した箇所を記録するシステムを開発し、日本語母語の学部学生(以下、大学生と記す)と中国語・韓国語母語の上級日本語学習者の留学生(以下、留学生と記す)各20名の計40名対象の調査結果を整理し、分析に着手した。 講義理解の要約力を解明するために、大学生(49名)と中国(51名)・韓国(50名)の留学生を対象として、講義G・Hの録画を視聴で収集した3種の理解データ(①受講ノート、②受講後の要約文、③受講後のインタビュー)について、講義の原話の「情報伝達単位(CU)」の残存認定を行い、分析した。①大学生の受講ノートGNは、講義Gの話段とノートの文段の対応関係が明らかになった。 ②受講後の要約文GYは、講義Gを直接受講した大学生23名のデータとの相関係数の検定により、残存傾向が概ね類似することが明らかになった。また、留学生の講義Gの原話残存認定を行った結果を整理している。 ③大学生の受講後のインタビューGIは、講義Gの大学生23名のデータとの相関係数の検定により、残存傾向が概ね類似することがわかった。 3種の講義A・G・Hの原話における「日本語機能文型(FSP)」の出現傾向については、大話段の開始文と終了文に典型的な文型の組み合わせが認められた。
  • 日本学術振興会
    科学研究費
    公的研究費, 基金, 代表, 若手研究(B), 論理的文章作成のための「連文型」の研究, 2013, 2011, 2014, 23720273, 本研究は、日本語学習者が論理的な文章を作成する際の「つながりの悪さ」と「まとまりの悪さ」の解決を目指した。まず、日本語学習者の作成した論理的文章を対象として問題点の分析をし、特に、接続表現と文末形式の使い方に問題があることを明らかにした。そして、論理的な新書の文章15編の分析を通して、結論を述べるための接続表現と文末形式の組み合わせによる「連文型」を分析した。その結果、ある話題のまとまりの終わりに特定の連文型が現れる傾向が示された。また、「〈一般論による話題の開始〉。しかし、〈意外な結論〉のである。例えば、〈結論の根拠となる具体例〉。」のように、まとまりの中間に結論が現れる連文型も分析された。
  • 日本学術振興会
    科学研究費
    公的研究費, 補助金, 分担, 基盤研究(B), 大学学部留学生のための講義の談話に関する研究, 2013, 2011, 2014, 23320110, 大学学部留学生による日本語の講義理解の問題と要因、解決策を探るために、3種の人文学系講義の表現特性を分析し、受講者の理解調査の結果との関連を分析した。 表現分析では、14種の講義の「談話型」(尾括型2例、両括型3例、中括型9例)を分類し、「日本語機能文型」の検索結果から、学部留学生の講義理解には、初級・中級文型からなる複文と話段の習得が必要なことが確認された。 理解調査では、日本人学部学生と中国人・韓国人留学生のノート、要約文、インタビューにおける3種の講義の「情報伝達単位(CU)」の残存傾向から、留学生は具体例や専門語に着目し、講義の談話型の把握が困難なことが検証された。

教育活動情報

授業等

担当経験のある科目

  • 卒業研究ゼミナールⅠⅡ、コミュニケーション論ⅠⅡ、レトリック論, 授業ごとに学生からのコメントシートを受け取り、次の授業にフィードバックさせるようにしている。 また、配布用とスクリーン投影用のPPTを別に作成し、学生の能動的な学修態度を促すようにしている。, 学生の実態を把握するために活用している。授業の難易度、進度、教師の態度等、学生側の要望に合わせるべきところは合わせ、学生側に要求すべきところは、具体的に説明できるようにしている。


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