研究者総覧

中村 将人
総合政策学部
准教授
Last Updated :2025/02/13

研究者基本情報

基本情報

氏名

  • 氏名

    中村 将人
  • 氏名(カナ)

    (ナカムラ マサト)

基本情報

所属

所属(マスタ)

  • 総合政策学部, 准教授
  • 総合政策学科, 准教授
  • 企業研究所, 研究員
  • 経済学研究科, 教授
  • 人文社会科学研究科, 教授

学歴等

学歴

  • 2011年04月, 2014年03月, 北海道大学, 大学院経済学研究科, 現代経済経営専攻 博士後期課程, 日本
  • 2009年04月, 2011年03月, 北海道大学, 大学院経済学研究科, 現代経済経営専攻 修士課程, 日本

学位

  • 博士, 経営学, 2014年03月, 北海道大学
  • 修士, 経営学, 2011年03月, 北海道大学

研究活動情報

研究分野等

研究分野

  • 会計史, 近代日本における鉄道会計の史的展開に関する研究, 鉄道国有化の会計実務に関する研究

研究キーワード

  • 会計学
  • 会計史
  • 植民地
  • 鉄道
  • 固定資産
  • 複会計システム

著書・発表論文等

論文

  • 論文
    公企業会計と会計主体論―国有鉄道を事例として―
    中村将人
    公会計研究, 国際公会計学会, 24, 2, 43, 55, 2024年, 査読有, 無し, 単著(単編著), 戦前期日本の国有鉄道会計を俎上に載せ、その資本区分と資本維持概念の観点から、公企業における会計主体論について議論を行った。結果として、同会計には企業主体理論が適合的であるとの結論に至った。
  • 論文
    満鉄鉄道工場の原価計算
    中村 将人
    総合政策論叢, 中京大学総合政策学部, 14, 1, 27, 2023年, 査読無, 無し, 単著(単編著)
  • 論文
    寿都鉄道の継続企業性―減価償却分析を通じて―
    中村 将人
    地域経済経営ネットワーク研究センター年報, 北海道大学大学院経済学研究院 地域経済経営ネットワーク研究センター, 9, 61, 74, 2020年, 査読無, 無し, 単著(単編著), 寿都鉄道は,大正期から昭和中期にかけて北海道後志地方に存在した局地鉄道であり,国有鉄道に買収してもらうことを前提に,当面の輸送手段確保のために地元資本によって敷設された当座企業であったと言われる。大正期の鉄道業では減価償却が実施されつつあったが,その根底にあるのは「継続企業の公準」であり,換言すると安定的な減価償却は継続企業性を示す指標であった。寿都鉄道の減価償却実務を分析すると,処分可能剰余金に感応的な計上額ではあるが減価償却を実施しており,未成熟ながらも継続企業性を模索していたことが判明する。
  • 論文
    「鉄道国有化」の会計
    中村 将人
    総合政策論叢, 中京大学総合政策学部, 9, 19, 45, 2018年, 査読無, 無し, 単著(単編著), 本研究では鉄道国有化の会計処理を俎上に載せ,それに伴う過大資本化の実態とその影響について検証した。鉄道国有化によって,国有鉄道には承継した純資産額に対して約1.87倍の過大資本化が発生し,これは固定財産の過大表示として発現した。しかし,過大資本化によって本来生じるであろう問題のうち,「固定財産維持問題」・「運賃問題」はさほど顕著に発現せず,「公債市場価格問題」に関しては鉄道国有化後の非募債主義によって鉄道公債起債の困難さを回避していた。
  • 論文
    近代期日本の国有鉄道における固定資産会計―「補充費」を中心として―
    中村 将人
    会計史学会年報, 日本会計史学会, 35, 57, 70, 2018年, 査読有, 無し, 単著(単編著), 近代期におけるわが国の国有鉄道では減価償却は実施されず,代わりに「補充費」という費用項目が計上されていた。先行研究を総括すると,国有鉄道は廃棄法を採用しており,「補充費」は取替工事に際して固定財産価額を増加させる資本的支出を意味するようである。しかし,国有鉄道の会計報告書および実体資本維持指向を鑑みると,先行研究との矛盾が生じる。そのため,「補充費」に関する具体的な会計処理方法を明らかにするとともに,その意義について論じることを本稿の目的とした。結果として,国有鉄道は取替工事において,旧固定財産の廃棄損を特有資本(純資産)勘定に直入し,新固定財産価額(カレント・コスト)を「補充費」として費用計上する一方,「補充費」相当額だけ固定財産価額を増加させ,同時に同額を資本として積み立てていたことが判明した。近代期の国有鉄道は,かかる会計処理によって実体資本維持を企図していたのである。
  • 論文
    帝国鉄道会計における益金の資本勘定繰入実務―複会計システムとの比較―
    中村 将人
    総合政策論叢, 中京大学総合政策学部, 7, 75, 97, 2016年, 査読無, 無し, 単著(単編著), 帝国鉄道会計は複会計システムの影響を受けたものであったが、益金(利益)の資本勘定に繰り入れる点が異なっていた。これは固定資産維持のために実施されていたものであり、複会計システムにおいても実際にはかかる会計実務が展開されていた。
  • 論文
    南満洲鉄道における固定資産評価
    中村 将人
    会計史学会年報, 日本会計史学会, 32, 31, 43, 2014年, 査読有, 無し, 単著(単編著), 南満洲鉄道(満鉄)は、1927年度末に資産再評価を実施し、土地以外の固定資産評価損を土地評価益で相殺するという恣意的な会計処理を行った。この会計処理の目的は、配当可能利益を維持することであった。 満鉄は既存の株主および投資家からの追加の資金調達に対する評判を懸念し、固定資産の適正化と安定配当政策の両方を実行することを企図していた。
  • 論文
    戦前期日本における鉄道会計の史的展開に関する研究
    中村 将人
    北海道大学博士論文, 1, 133, 2014年, 査読無, 無し, 単著(単編著), 鉄道会計を俎上に載せて、日本における複会計システムの伝播と固定資産会計の展開について検証した。
  • 論文
    An Inquiry into a Transformation of the Double Account System in Japan: Yon-Kanjo Sei (Four-Accounts System) in Japanese railway companies
    中村 将人
    Business and Accounting Research, International Conference on Business Management, 1, 61, 70, 2012年, 査読有, 無し, 単著(単編著), 明治期日本の鉄道会社は監督官庁への報告システムとして「四勘定制」を採用しており、これは複会計システムの変型であった。この変容の背景には鉄道会社の資金不足と組織拡大という状況が存在した。
  • 論文
    帝国鉄道会計の二重構造と複会計システム
    中村 将人
    經濟學研究, 北海道大学大学院経済学研究科, 61, 1,2, 85, 107, 2011年, 査読無, 無し, 単著(単編著), 英国の「複会計システム」と、その伝播といわれる日本の帝国鉄道会計の「三勘定制」との比較を行った。結果、通説とは異なり、帝国鉄道会計は複会計システムを採用していないことが判明した。

書籍等出版物

  • ビギナーズ会計学
    吉見宏(編著)
    著書, 分担執筆, 第2章 会計史, 中央経済社, 2022年, 978-4502425011, 会計初学者に向けて、会計史について解説している。
  • 近代日本鉄道会計史―国有鉄道を中心として―
    中村 将人
    著書, 単著, 同文舘出版, 2019年, 978-4-495-20891-2,  本書は、近代期日本の国有鉄道会計を俎上に載せ、固定資産会計の展開と複会計システムの影響について検証することを主題とした。大方の先行研究では、国有鉄道会計はイギリス鉄道会社で展開された「複会計システム」を導入しており、その影響によって減価償却を実施しなかったとされている。しかし、本書の研究によって以下の点が判明した。  まず、国有鉄道会計は複会計「思考」の影響は受けているものの、複会計システムを導入したわけではなかった。したがって、減価償却欠如の理由は複会計システムではなく、固定資産の取替資金準備の効果を有する減価償却をあえて実施しないことで、益金(利益)の一般会計繰入圧力を牽制することにあった。その代わりに、「補充費」・「改良費」という費用項目の計上によって、固定資産そのものの維持にかかわる実体資本維持を企図していたことが判明した。
  • 会計のリラティヴィゼーション
    竹田範義・相川奈美(編著)
    著書, 分担執筆, 第6章 日本鉄道業における固定資産会計の史的展開, 創成社, 2014年, 978-4-7944-1476-2, 戦前期日本の鉄道業における固定資産会計の実態を企業形態や所有構造の観点から検証した。当時の鉄道企業を、公企業(官設・帝国鉄道)、私企業(私有鉄道)、公私合同企業(満鉄)に分類し、また、企業の所有者を永久的所有者と一時的所有者とに分類して分析を行った。これにより、発生主義に基づく規則的な減価償却は、公私合同企業でありかつ永久的所有者が優位であった満鉄において確立されていたことが判明した。

講演・口頭発表等

  • 初期札幌農学校における簿記教育
    中村将人
    日本簿記学会第39回関西部会, 2023年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 日本簿記学会関西部会, 広島経済大学, Hiroshima University of Economics
  • 鉄道国有化以降の財務・会計(1906 年~1949 年)
    中村 将人
    鉄道史学会第37回大会, 2019年, 単独, 査読無, 有り, 国内会議, シンポジウム・ワークショップパネル(指名), 共通論題報告者, 鉄道史学会, 釧路公立大学, Kushiro Public University of Economics
  • 公企業会計と会計主体論―国有鉄道を事例として―
    中村 将人
    第54回国際公会計学会中部部会, 2019年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 国際公会計学会中部部会, 中京大学
  • 国有鉄道会計の史的展開―複会計システムと固定資産会計―
    中村 将人
    第52回国際公会計学会中部部会, 2018年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 国際公会計学会中部部会, 中京大学, Chukyo University
  • 「鉄道国有化」の会計
    中村 将人
    北海道大学大学院経済学研究院地域経済経営ネットワーク研究センター 2017年度第4回研究会, 2017年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等, 北海道大学大学院経済学研究院地域経済経営ネットワーク研究センター, 北海道大学, Hokkaido University
  • 戦前期日本における国有鉄道の固定資産会計―「補充費」を中心に―
    中村 将人
    日本会計史学会第35回大会, 2016年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 日本会計史学会, 北海学園大学, Hokkai-Gakuen University
  • 戦前期におけるわが国国有鉄道の固定資産会計
    中村 将人
    第47回国際公会計学会中部部会, 2016年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 国際公会計学会中部部会, 名城大学, Meijo University
  • 日英における鉄道会計の史的展開
    中村 将人
    北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター 2014年度第6回研究会, 2014年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等, 北海道大学大学院経済学研究科地域経済経営ネットワーク研究センター, 北海道大学, Hokkaido University
  • 帝国鉄道会計に対する複会計システムの伝播と変容
    中村 将人
    日本会計研究学会第73回大会, 2014年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 日本会計研究学会, 横浜国立大学, Yokohama National University
  • 帝国鉄道会計に対する複会計システムの影響
    中村 将人
    日本会計研究学会北海道部会第85回大会, 2014年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 日本会計研究学会北海道部会, かでる2・7(北海道立道民活動センター)
  • 満鉄における固定資産評価基準
    中村 将人
    日本会計史学会第32回大会, 2013年, 単独, 査読無, 無し, 国内会議, 口頭発表(一般), 日本会計史学会, 兵庫県立大学, University of Hyogo
  • An Inquiry into a Transformation of the Double Account System in Japan
    中村 将人
    International Conference on Business Management 2012, 2012年, 単独, 査読無, 無し, 国際会議, 口頭発表(一般), オーストラリア, ゴールドコースト, Gold Coast, Australia

その他著作物

  • 解題
    Salon de Critique 植民地経営にも使われた会計
    中村将人
    企業会計, 76, 6, 126, 127, 202405, 査読無, 無し, 植民地経営と会計との関係に関する文献解題を行った。
  • 解題
    Salon de Critique 古くて新しい複会計システム
    中村将人
    企業会計, 中央経済社, 76, 5, 118, 119, 202404, 査読無, 無し, その他, 複会計システムに関する文献解題を行った。
  • その他
    (コラム6)日本における減価償却
    中村将人
    野口昌良・清水泰洋・中村恒彦・本間正人・北浦貴士(編)『会計のヒストリー80』中央経済社, 202004, 査読無, 有り, 教科書
  • その他
    帝国鉄道における固定資産会計と損益計算
    中村将人
    Discussion Paper, Series B(北海道大学大学院経済学研究科), 2013-113, 1, 19, 201306, 査読無, 無し, その他

その他研究情報

受賞

  • 2017年, 中村 将人, 単独, 日本会計史学会, 研究奨励賞, 近代期日本の国有鉄道における固定資産会計―「補充費」を中心として―

外部資金

  • 日東学術振興財団
    研究助成
    奨学寄附金, 代表, 「南満洲鉄道」における会計実務の解明に関する研究 ―政府介入と固定資産会計―, 2019, 2019.12, 2021.12, 31, 本研究の目的は、「南満洲鉄道(満鉄)」の会計実務を分析することで、日本会計史研究上の空白地帯を埋めることである。より具体的には、①営利企業としての性格と国策会社としての性格を併せ持つ「満鉄」の会計実践を明らかにすることで、それに対する政府介入の影響を把握すること、②「満鉄」の固定資産会計、特にその減価への対応について明らかにすることで、日本鉄道業における固定資産会計の実態解明を行うことである。本研究によって、政府の市場介入の度合いが強い後進資本主義国・後進帝国主義国たる日本における会計実践の展開過程を明らかにすることができ、また、これまでモザイク状にしか解明されてこなかった日本の固定資産会計・発生主義会計の確立過程に一本の道筋をつけることができる。

内外研究・留学実績

内外研究・留学実績

内外研究・留学実績

  • 202109, 202208, イギリス, 東洋アフリカ研究学院(ロンドン大学)


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